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2006.4.8

北朝鮮闇市場でドルが急騰

昨年9月から始まった米国の北朝鮮に対する金融取り締まりの影響からか、北朝鮮闇ドル市場でのドルレートが最近急上昇していることが朝中を行き来している人たちの情報でわかった。
 北朝鮮対ドル公式レートは1ドル=150北朝鮮ウォンだ。しかし闇ドル市場では、これまで2000〜2600ウォン前後で取り引きされていた。だが最近、北朝鮮を行き来する人たちの情報によると新義州や平壌など一部地域の闇市場で1ドル=3800〜4000ウォンまでハネ上がっていているという。また一部地域では今後もドルが上昇するとして闇ドル取引商たちがドルを買いあさっていると語った。北朝鮮労働者の平均賃金は月3000ウォン程度とみられているのでドル換算にすると月給が1ドルにもならなくなったことになる。
 このドルの高騰には、米国の金融取締りの影響もあるが、復活させた配給制(実際は国営商店を通じた販売と価格統制)の影響もある。また各企業体は金正日国防委員長から「実利(外貨獲得)」を求められているため、収益を上げるのに必死であるが、物不足は一向に改善されておらず、結局外貨需要だけを高めていることも大きく関係している。
金正日政権が最近、矢継ぎ早に外貨獲得のための「特区構想」(改革開放ではない)を打ち出しているのにはこうした背景も関係があるものと見られる。

 
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