韓国の北朝鮮専門インターネット新聞デイリーNKは6日、中国内消息筋を通じて 2000年以後新たに発行された北朝鮮のパスポートを入手した。
　この消息筋は、北朝鮮の人が海外に出る時は、旅券と'国際旅行健康証明書' '国際エイズウイルス抗体検査証明'を共に具備しなければならないと伝えた。
　北朝鮮のパスポートは 2000年以後新たに製作されたもので、以前のパスポートは赤色のビニール材質だった。
　前 「チェコ-北朝鮮履き物合弁会社」社長だった金泰山（キム・テサン）さんは(2002年韓国入国) "ひどい外貨事情と技術不足でパスポートの質がとても悪くて通過する国ごとで何回も偽造パスポート所持者と疑われ調査受け恥ずかしかった"と語り "特に北朝鮮はテロ脅威国に指定されているためヨーロッパで北朝鮮パスポートを提示すると徹底的に調査を受けなければならなかった"と述べた。
　金さんは、「健康証明書とエイズ検査証明は、過去共産主義国家行った検査のため発給するようになった」と明らかにした。しかし実際は薬がないので予防接種もしないまま健康証明書を発給する場合が多かったと言う。
　では北朝鮮ではどのような人たちがパスポートの発給を受けるのだろうか？
　北朝鮮では一般の人たちがパスポートを持つということは想像もできない事だ。
国家の業務で海外出張に出る人たちも規定上 3ヶ月の間、本人が属した行政部署と党委員会、当該の幹部科、保衛部、安全部、貿易性、外務省、中央党担当部署、中央党派遣課、中央党幹部部の審査を経た後、外務省の海外派遣講習を 1週間以上受けてやっとパスポートの発給を受けることができる。
　北朝鮮パスポートの種類は、外交パスポート、公務パスポート、一般パスポートなど 3種がある。外交パスポートは外務省幹部、中央党海外出張幹部、その他中央党統一戦線部幹部を対象にしており、経済官僚は省,中央機関の副部長以上級(次官級)にだけに発給される。
公務パスポートの発給は国家ビジネスのため海外出張に出る貿易及び一般経済役人たちが対象となる。一般パスポートは言葉とおり一般労動者と技術者、傘下工場の勤労者が必要に応じて貿易幹部や経済幹部に付いて行く時使われる 1回用パスポートであり、使用後には外務省で 100% 回収して焼却する。
　外交パスポートと公務パスポートは使用期限が 5年であり、出張から帰れば直ちに返却しなければならない。返却されたパスポートは外務省旅券課に保管され、次の出張の時には前述した同じ手続きを経て受給することになる。
　パスポートを印刷する所は偽造紙幤製造工場があると推定されている平安南道平成市の社会安全部貨幤工場だ。
　海外出張者が外務省にパスポートをもらいに行く時は、出張の間、食糧配給を受けないということで '食糧臨時停止証明書'の発給を受け、当該の配給所で確認をもらい提出しなければならない。出張から帰ればパスポートを返却することで '食糧臨時停止証明書'を返してもらえ再び配給を受けることになる。これは食糧の供給をこの間停止するという目的もあるが、パスポートを 100% 回収するための方法でもある。
　北朝鮮で 1年間にパスポートの発給を受けて出張者する人は 3万人未満だと言う。 北朝鮮人口の 0,14% が海外出張という自由ではない自由を何日か享受しているのだ。