日本警視庁公安部は23日朝8時過ぎ、1980年6月に中華料理店の店員だった原敕晁(当時43歳)さんの拉致事件に関わった疑いで、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下団体の「在日本朝鮮大阪府商工会」をはじめとした関連6カ所を家宅捜索した。
李三俊(イ・サムジュン/74/大阪府商工会元理事長)中華料理店主には、2000年に韓国から北朝鮮に送還された元工作員の辛光洙(シン・グァンス)と共謀し、原さんを宮崎市の海岸に誘い出し、北朝鮮に拉致した疑いで 任意同行を求めた。
また、補助工作員として拉致に加担し、韓国で逮捕され服役した後、現在済州道に居住している金吉旭(キム・ギルウク/78)元朝鮮学校校長を国際指名手配する方針も固めた。
韓国と日本は2002年に「犯罪人引き渡し条約」を結んでおり、金吉旭に逮捕状が出た場合、身柄の引き渡し問題など韓日間の外交問題に発展する可能性もある。
日本公安当局が拉致事件と関連し、家宅捜索を実施したのは今回が初めて。
原さんの拉致事件は、1985年に辛光洙が韓国で逮捕された当時、韓国公安当局の捜査によって初めて明らかにされた。2002年、北朝鮮政府も原さんが北朝鮮に入国した事実を認めたものの、「自発的入国で1986年に死亡した」と主張している。 |