ミュージカル耀徳(ヨドク)ストーリーがヒット
4月 17日から延長公演
CNN、BBC、ロイターなど外信関心集中
北朝鮮政治犯収容所の残酷な人権蹂躙の実態を暴いたミュージカル ‘耀徳ストーリー’がヒットし、延長公演に入る。
去る 3月15日ソウル良才教育文化会館で開幕した ‘耀徳ストーリー’は 4月 2日閉幕を控えてチケットが連日の売り切れを記録し、問い合わせが殺到しているという。
人々はソウルだけではなく釜山、全州など全国各地から‘耀徳ストーリー’ 観覧にきており、小学生から老年層まで多様な年齢層の観客が北朝鮮政治犯収容所の実態に接している。
また ‘耀徳ストーリー’ ホームページ(www.yodukstory.com)には一度に大量のアクセスが集中し、サーバーがダウンする現象までもたらされている。
こうした状況をふまえて、製作陣は来月4月 17日から 第2次公演を開始すると明らかにした。場所は城南アートセンター、児童大公園ドームアートホール、建国大学新千年官の3カ所の内どれかに決まる予定。
観客は公演を観覧した後、その感想を続々と寄せており‘耀徳ストーリー’の感動と余韻を分かち合っている。
感想文には “単純にミュージカルとして見るにはあまりにも衝撃が強い” “目をそむけることが出来ない悲惨な北朝鮮同胞の話をここまで愛情のこもるドラマに作り上げた製作陣に賛辞を送る”と言う激励の文から、“かえってあれが遠い国話だったら良いのに”というやるせない心情を吐露しているものもある。
ホームページにはすでに “地方公演を必ず実現してほしい” “公演 OST(Original Sound Track)はいつ製作できるのか”との問い合わせや “映画にすれば大成功するのでは”との提案も出ている。
一方、‘耀徳ストーリー’に対する外信の関心も非常に高い。
CNN、BBC、ロイター通信、日本の毎日新聞など主要外信は、韓国で北朝鮮政治犯収容所を扱ったミュージカルが上映されていると報道し、観客の反応に高い関心を寄せている。
朝鮮日報インターネット日本語版(2006/03/29)も次のように報道
北朝鮮の収容所描いたミュージカルが大人気?
北朝鮮の政治犯収容所の悲劇的な実態を描くミュージカル、『耀徳(ヨドク)ストーリー』がここにこて大反響を呼んでいる。
閉幕を6日残したミュージカル『耀徳ストーリー』のチケットは完全に売り切れとなった。27日の早朝から前売りの電話が殺到し、わずか1日で予約が終了した。インターネットによる予約に間に合わなかった観客は、「チケットがほしい」と劇場に押し寄せた。殺到するネティズンのため、『耀徳ストーリー』のホームページ(www.yodukstory.com)のサーバーは頻繁にシステムがダウンしている。
竜仁、東豆川など、ソウル近隣地域だけでなく、礼山、蔚山、釜山から観客が集まってきている。昼の公演が行われない火曜日の28日、昼間からチケットを求める客が集まったものの失意のうちにきびすを返した。
「チケット代の10倍支払うから、どうかチケットを分けて欲しい」と訴える人がいるかと思えば、「自分は何が何でも観なくちゃいけない。チケットを出してくれ」と無理を言う人もいる。
こうした反響を受け、スタッフは急きょアンコール公演を決定した。4月17日、ソウルで2次公演に入り、5月には米国に渡って公演する計画だ。「うちの地元にもきてほしい」という地方からの公演企画会社の要請も、浦港、仁川、大田などの各地域で殺到している。
5回以上、このミュージカルを観覧したという「耀徳廃人」も生じた。チョン監督は「ある20代の女性観客が印象に残る」と話した。『耀徳ストーリー』を6回も観覧したというこの女性は、「もともとミュージカルが大好きだが、ミュージカルを見てこんなにたくさん泣いたのは初めて」とし、毎回涙が出ると話した。
「若い観客が大勢来てくれたことに刺激されました。数日前、小学生たちが団体観覧を終えた後、私に『本当に北朝鮮はそんなに大変なんですか?』『ボクたちが助けられないの?』と聞きました。ある子どもは、『ここにくる前にハンバーガーとフレンチポテトをたくさん食べたが、公演を見た後、本当に申し訳ないと思った…』と後記を残した。脱北者出身のチョン・ソンサン監督は、『真実を求める人々が耀徳ストーリーを完成させた』と述べた。
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